とりあえずの話

「とりあえず」

で自分を満たしていくとどうなるんだろうか。
 

 
とりあえず、これを食べて
とりあえず、この服を着て
とりあえず、あの会社に入って
とりあえず、彼氏を作って
とりあえず、あの子とは仲良くしておこう
とりあえず、いう事を聞いておこう
とりあえず、笑っておこう
とりあえず、この場にいよう
とりあえず、繋がっておこう
とりあえず。今だけ。



【とりあえず】はきっと薄くて軽い。
さっと貼ってぺっと捨てられる。

【とりあえず】は勢い。応急処置。
叩き台やその場しのぎのはずなのに。



いつの間にやら薄い皮をたくさんたくさん重ねて貼り合わせて、とりあえずの私を生きてる。


とりあえずは楽だから。
近所にある百均はとりあえずの宝庫だ。
とりあえず百円のこれで…と選んだモノが家の中に溢れてて、ちぐはぐな空間を産み出してる。
とりあえずの先にあった本当に欲しいものは何だったんだろう。


とりあえずが幾重にも重なって分厚くなって、真ん中にあったはずのものがよく見えない。


本当の【これだ!】がまだ世界のどこかに漂ってる。

忘れられて、見つけてもらうのを待ってる。


1枚ずつ、とりあえずを剥がしていく。
いちいち自分に聞いてみよう。
その場しのぎはいつか昇華させてあげよう。



絆創膏はいつまでも貼ってられない。ちょっと痛くても、えいって剥がしちゃえ。

ふとブログ @沖縄

ふと感じたこと、考えたこと、思いついたこと。 『人生は実験』を実践する。

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